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母の住む世界

ああ介護

認知症が進行しているんだ、
ということは理解しつつも、
毎日、毎日、

はあ〜??????

ということが起きる。


朝、食事の用意をしつつ、
決まった時刻になると
母を起こしに行く。

寝覚めの水分補給と
食前の薬の服用のための水、
そして温めたタオル。
顔や身体を拭いてあげる。


上半身はパジャマから洋服に着替え
トイレへ。
便座に座る前に
夜の間中あててずっしりと重くなった
尿取りパッドを抜き取ってあげる。

トイレから出ると、
母は夜の紙パンツから
用意しておいてあげた
布パンツ+昼用のパッドにはき替え、
ズボン下、ズボンをはく。

こんな流れだ。


この後、リビングに移動して
朝食を食べるのだけれど・・・。


最近はトイレから出ても
次やることがわからないことがある。

毎日の同じ流れがわからない。

ちゃんと用意された洋服が
横に置いてあっても。

さらには

洋服を身に付けたのを確認し、
朝食を準備して待っているのに
母がリビングに一向に現れない。

見に行ってみると、
またベッドに横たわっているのだ。

今 寝る準備を整えた、と勘違いしている
ようだ。


夕方は夕方で、
デイサービスから帰宅後
リビングの椅子に座って夕食を待つ時間に
寝室の方へうろうろ歩く母。


夜のパジャマなどを準備よく
置いておくなどすれば、
それらを見たとたんに
寝るモードに切り換わり、
着替えてしまったりするので、
早めの準備はご法度だ。


でももう、置いてなければないで
ベッド脇の呼ベルを鳴らして
「何にもあらへん」
と準備を迫る。


「まだ晩ご飯食べてないよ!!」
大声で叫ぶワタシ。

叫ぶのは
耳が遠くて聞こえないからだ。



朝と夜がわからない。

朝と夜が逆転。


母はもう
ワタシたちの住む世界と
違う世界にいるようだ
遠い世界に行ってしまったようだ。




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