母がバタバタの入院して
1週間。
家で母のお世話をしない分、
ワタシ自身は
時間に余裕ができている。
母にとっても
私にとっても
しばしの骨休めです。
昨日、母に会いに行った。
病室に入ったワタシに気づくと、
細く目を開け
じっと顔を見つめ
「だれや?」
と言った。
あ・・・
慌てて帽子とマスクをとって
顔を見せた。
一瞬ワタシがわからないのかと
ドキッとした。
そうではなかったらしい。
まだ栄養ゼリーくらいしか
口からは入らないという
ことだったが、
食が進まず弱っていた身体が
点滴で
ややシャンとしたように思えたし、
そんな母はよくしゃべった。
進行中の点滴の残量ばかり
気にして何度も訊く。
しっかりしているようでいて、
話を進めると
何だか
おかしなことを言ったりする。
「これ(点滴)が終わったら
あっちへ帰らんならん」
・・・どこへ?
「白いカバンの中に
お金が入れてあったんやけど
そこら辺にないか?」
・・・白いカバン??
「そこから払わんならんから
ちょっと見といて」
・・・何を払うん???
認知症の幻覚だろう。
10年ほど前、
体調を崩して入院した時。
あの時が幻覚症状の
始まりではなかったか、
と思う。
当時、別に住んでいたワタシが
病院を訪れた時
現実ではないことを
よく口にしていた。
幻覚を現実のことのように
言う時、
「それは夢だよ。
きっと夢を見たんだよ」
ワタシは
そう言いなだめた。
「ゆめかぁ?
おかしいなぁー」
と、しぶしぶ納得する時もあれば
「いや、ちがう。
ほんまやで!」
と、あくまで主張することもあった。
環境が変わると
認知症になりやすい、
と世間で言うので
心配していたが
本当だな、と実感したのだった。
その時以降、
症状は
進も退もあった。

認知症の人が幻覚を見て
本当にあったことのように
話すのを
否定してはいけない、ときく。
本人には見えてるのだから
頭ごなしに否定すると
自分のいうことを
信じてくれない人、と思い
信頼関係が壊れる、と。
と言って、
話を適当に合わせるなんて
白々しいことはできないワタシ。
ただ、不安だけは
消してあげたくて
「大丈夫。支払いは・・・
お金のことは
心配しなくていいよ」
と言いきかせる。
日がな一日
ベッドの中で
不安な気持ちに
さいなまれていると
想像するとはがゆい。
何が不安な幻覚を
見させるのか。
とにかく
「大丈夫、大丈夫」
と言って
心配を払拭させてあげたい。
心穏やかでいてほしいのです。
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